10時45分
ワイマル・SC到着。ワイキキと違って、この辺りは、なにも変わっていない。唯一変化しているのは、鉄道の巨大な橋脚の存在。なんだか違和感を感じる。本当に、この上を電車が走るのだろうか。
この橋脚を前にして、いろんな疑問が浮かぶ。鉄道は、本当にハワイで便利なのだろうか。今の網の目のように網羅されているバスの存在は、どうなるのだろう。初乗りはいくらなのだろう。大きな旅行鞄を持って乗車できるのか。これを使って行く場所はどこなのか。まさか、橋脚だけできました、というようなことにならなければいいのだけれど。
そんなことより、さあ、ここで食事だ。今、迷っているのは、サイミンにするか、オックステールにするかだけ。そのほかは考えていなかった。気分は、オックステールだ。〈シローズ〉のサイミンを一度食べてみたいと思うけれど、サイミン自体、嫌いではないのだけれど、さほど食べたいという気になれない。
また、お店を迷うだけのパワーもなかった。よく眠っていない頭は、思考停止状態で、あれこれ考えたくないといっている。そんな状態なら食べなければいいのだけれど、これからの買い物のことを考えるとパワーをつけておきたい。
ということで、〈カピオラニ・コーヒー・ショップ〉。前に来たときは、お店のドアがわからず、店の前をウロウロしたけれど、今回は大丈夫。店のドアをサッサと開けた。2回目となると、臆するところがない。これが初めてのお店となると、店の周りを5周ほどすることもある。そして、入らないこともある。ダメなのだ、初めてのお店。これはハワイに限ったことではない。情けないことに、日本でもそうなのだ。
ドアを開けると、目の前に以前とまったく変わらない店内が現れた。これだ、これでいいのだ。これが安心なのだ。
きっと創業からずっとこの姿なのだろう(カム・ボウルが閉鎖したのは2007年だから、ここは、それからの店だろうか)。ハワイのこうした古い姿が好きなのだけれど、なくなる一方だ。昔のファミレス、アメリカン・ダイナー、そんな姿が大好きだ。
ドアを開けたら、座らないといけないのだけれど、女性の店員さんは「ハイ」といってから、こちらにお尻を向けてしまった。あれれ、どこに座ったらいいのだろう。しばらく立っていると、やっと振り向いたので、どこに座ったらいいか尋ねると、「どこでもどうぞ」。そういうシステムのようだ。
以前座ったテーブルの横に着地。時間が早いせいか、ほとんどの席が空いている。座って見る店内の景色は、まるで日本の食堂だ。なんだか居心地がいい。