帰りは、多くの荷物を持っているのでバスに乗るわけにはいかない。歩いて帰ることにした。やっと、ハワイをのんびり歩くことができるのだから、なんだかウキウキする。
ところが、コンベンション・センター辺りまで来ると、パワーがなくなってきた。なにせ、ビール12本、ハーフガロンのミルク、ワイン、マカデミアナッツ5袋などがお供だから、だんだん腕がつらくなってくるのだ。
これを書いている今、いったいどれほどの量だったのかと、ざっと計算してみたら、8㎏くらいになっていた。重いはずだ。
ここで失敗したのは、携帯用のリュックをコンドに置いてきてしまったことだ。有料のプラスチック・バッグを2枚も買って、両手に持っている。リュックさえあれば、こんな苦労もなかったのに。
フラフラしながら、交差点の信号が赤だとほっとして休む。ずっと赤だといいのにと思っていても、青に変わりまた歩きだす。こんなこと、もう何回、ハワイで繰り返してきたことだろう。進歩がないな、懲りないなと思う。
でも、つらいけれど、楽しくもある。確かに重い。重いけれど、ハワイをこうして歩いているなんて、夢のようなことなのだ。夢が実現しているのだ。なのに、文句なんてあるものか……。荷物が軽ければ、もっと楽しいはずだな。