19時5分
めざす韓国スーパーに到着。しかし、「ここだったかな?」と思えるほど、きれいなお店になっていた。もっと、泥臭いスーパーだったはずだけれど……。すでに暗くなった空間に、明るい店内が、美しく浮かびあがってくる。
お店の名前は、〈88 Super Market〉。店の文字が白と水色のライトの発光色で美しく輝いている。どう見ても、こんなきれいなお店ではなかったはずだと思っていると、「Grand Opening」と書いた幕がかかっていた。新装開店というところだろうか、と納得してしまうことにした。
きれいな灯りに吸い寄せられるように店内に突入。入り口には男性がひとりいるけれど、客なのか、店員なのか……どうやら、警備員のようだ。
こんな小さな店にも警備員とは……、誰も信じられないハワイなのかなと思えてしまう光景だ。厳しい社会であることを、改めて実感させてくれる。
店内に入り、さっそくお弁当を物色。物色していて、なんだか以前ここに入ったような気がしてきた。お弁当だけ見たような記憶があるのだ。そんな記憶をよみがえらせてくれる、お弁当の力、すごし(自分だけか)。
韓国食材でいっぱいの店内を奥まで行くと、フードコートが現れた。外からは想像できなほど広い。これなら、ゆっくり食事ができそうだ。すでに窓口は閉まっていて、スーパーとは営業時間が違うようだ。出ている案内を見ると、18時までなら、10ドルのプレート・ランチがある。この値段で、食べられるなんて別世界のように思えた。これは、ぜひ試さねばならないと、このとき固く決意。
そんな確認だけして、興奮しながら店を出た。「次回は……」と、つぶやいていたらしい。