店内に、ひとりの若い軍人が座っていた。背中しか見えないのだけれど、きれいに頭を短くした白人だ。注文が出てくるのを待っているのだろう。横に男性が来たら、さっと席を譲ろうと立ちあがった。男性が、なにやら話しかけると、また座り直した。
兵士が立ち上がった時、ようやくわかったのだけれど、なんと女性兵士だった。その頭髪の短さから男性だと思っていたので、とても驚かされた。なんだか不安でいっぱいみたいな姿に見えてしまう。
こんな若い女性が軍人として勤務している。そして、腹を空かして、僕らと同じように町で食事を手に入れている。きっと、彼女達にも、ごちそうの一品なのだろう。素顔の兵士の姿を見ると、平和でありますようにと思わずにいられない。
しばらくすると、日本人の若い男の子3人がレジに並んだ。こんな所にも、若い人がやって来る。時代は変わっているんだなぁと思えた。
彼らの会話が聞こえてくる。どうやら、これからカイルアまで進むようだ。がんばってるな、バスだろうか車だろうか。バスでなら、「偉いヤツラだ」と思ってあげましょうっと。