ハワイ大好きおじさんの〈路地裏雑貨店〉

『ハワイ大好きおじさんのアロハ!最後のわがままひとり旅』(北嶋茂)その後

 当店、最初は、「ハワイ路地裏探検隊」と称して、ハワイものを中心に並べていたのですが、仕入れに困り果て、菓子類や戯れ言、ボヤキや小言なども並べるようになりました。新品、中古品、珍品、パチモン、バッタもん・・・いろいろ取りそろえてございます。

歩いて帰らなくていい幸せ〔2018年4月5日(木):3日目 34〕

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〈Times〉のテリヤキ・ステーキ


14時55分
 完食して〈マウイ・マイク〉出発。これ以上、ワヒアワを歩く気になれず、ワイキキに戻ることにした。
 店の前のバス停でバスを待つ。いつもここのバス停で降りればいいのだけれど、不安でひとつ前のバス停で降りてしまうのだ。
 目の前を、黒人の女性兵士が手にプラスチックバッグを持って歩いて行く。お弁当のようだ。みんなお腹を空かせている。それにしても、女性兵士が目立つ。これも時代なのだろうか。

14時58分
 52番バスがやってきた。数分待ってバスが来るなんて……たまには、こんなこともある。これで、今までのバスへの反感がすべて帳消しとなる。

 空いている席に座り、外の景色をぼうっと見ながら過ごす。なにかこの町でやり残したことがなかったか、こんなことだけで帰ってしまっていいのか、そんな心残りがあった。心残りのひとつに、今回もこの町にある植物公園に行けなかったことがある。それ以外にも、なんだかやり残したことがあるような気がしてならない。それがなんなのか、はっきりわからなくって、もやもやしている。

 途中、バスにゆられ、気持ちよく居眠りを繰り返しながら進む。歩いて帰らなくてもいいことは、なんて楽なんだろう。さすがにここから歩いて帰ろうとは思わないけれど、大昔、ノースからワイキキまで歩いたら、どれくらいかかるか考えたことがある。今では、そんなこと頭に浮かぶだけでも恐ろしい。