14時55分
完食して〈マウイ・マイク〉出発。これ以上、ワヒアワを歩く気になれず、ワイキキに戻ることにした。
店の前のバス停でバスを待つ。いつもここのバス停で降りればいいのだけれど、不安でひとつ前のバス停で降りてしまうのだ。
目の前を、黒人の女性兵士が手にプラスチックバッグを持って歩いて行く。お弁当のようだ。みんなお腹を空かせている。それにしても、女性兵士が目立つ。これも時代なのだろうか。
14時58分
52番バスがやってきた。数分待ってバスが来るなんて……たまには、こんなこともある。これで、今までのバスへの反感がすべて帳消しとなる。
空いている席に座り、外の景色をぼうっと見ながら過ごす。なにかこの町でやり残したことがなかったか、こんなことだけで帰ってしまっていいのか、そんな心残りがあった。心残りのひとつに、今回もこの町にある植物公園に行けなかったことがある。それ以外にも、なんだかやり残したことがあるような気がしてならない。それがなんなのか、はっきりわからなくって、もやもやしている。
途中、バスにゆられ、気持ちよく居眠りを繰り返しながら進む。歩いて帰らなくてもいいことは、なんて楽なんだろう。さすがにここから歩いて帰ろうとは思わないけれど、大昔、ノースからワイキキまで歩いたら、どれくらいかかるか考えたことがある。今では、そんなこと頭に浮かぶだけでも恐ろしい。