混んだバスのなか。僕の目の前に、白人のおじいさんとおばあさんが座っていた。おしゃれな身なりをした老夫婦だ。ふたりともお腹が空いたらしく、大きな紙袋から揚げたパンを出して、静かに食べ始めた。おいしそうだ。袋を見ると、なんと、シナボン屋さんのだった。シナボンの袋のそばには、「ロス」の袋も見える。ということは・・・。
シナボンが買えるのは、アラモアナ・SCかパールリッジ・SCだから、この夫婦は、パールリッジの帰り道ということになる。長旅だからお腹も空くのだろう。シナボン・・・。
昔、シナボンといえば、カハラモールだったのになぁ……ここで、激しくうなずいてくれる人、うれしいです。
しかし、なんだったんでしょうね、あのブーム。ハワイでシナボンを食べたとか、冷凍にして持って帰ってきたとかいう話を聞くと、胸が張り裂けそうになったりしたものです。シナボン話で半日過ごすことができたような気がするけれど、そりゃちょっとオーバーでしょうかね。そういえば、有楽町で並んで買ったドーナッツなんてのもあったなぁ~。はてさて、なんだったんでしょうね、あの胸のトキメキ。