ハワイ大好きおじさんの〈路地裏雑貨店〉

『ハワイ大好きおじさんのアロハ!最後のわがままひとり旅』(北嶋茂)その後

 当店、最初は、「ハワイ路地裏探検隊」と称して、ハワイものを中心に並べていたのですが、仕入れに困り果て、菓子類や戯れ言、ボヤキや小言なども並べるようになりました。新品、中古品、珍品、パチモン、バッタもん・・・いろいろ取りそろえてございます。

〈キラニ・ベーカリー〉のブラウニー様への懺悔〔2018年4月7日(土):ハワイ5日目 4〕

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〈キラニ・ベーカリー〉のブラウニー

 ここで、〈キラニ・ベーカリー〉のブラウニー様への懺悔を告白しておかなければなりません。
 実は……、昨日は、甘すぎて半分も食べられなかったのに、今朝は、半分食べるつもりが、1本しっかり食べてしまったのです。なんだかわからないけれど、おいしい食べ物になっていたのです。一晩経って、ブラウニー側に変化があったわけでなく、受け入れるこちら側に変化があったようです。

 昨日の衝撃的な甘さに対する反応は、拒否だった。それが、今日は受け入れてしまっている。いったいどうしたのだろう。砂糖地獄なのに、1本ペロリ。「これはおいしい」とさえ思えていた。これは、困ったことになりそうな予感がする。コワイ。

 もしかすると、あの〈ドンキ〉のコールスローが、最初は甘くて辟易していたのに、いつの間にか、「甘くておいしい」なんて思えるようになっていったのと同じなのかもしれない。砂糖マジック。これは、日本で家族に受け入れられるだろうか、という心配は、一挙に遠のいたように思えた。

 そして、さらに告白すると、日本に帰ってきてから、コーヒーとともに食べると、これがもう本当においしい。「もう1本食べちゃうか」なんていうようになっていた。もうこうなると、依存症なんて状態に近く、つぶやく言葉は、「太ったって、いいじゃないか、人間だもの!」。
 
 昔むかし、邪険に扱われたブラウニー様は、日本で家族にも歓迎され、「一度に、全部食べないようにしよう」と冷凍保存までされて、貴重品のように大切に、大切に、もうひとつおまけに大切に扱われましたとさ。