8時35分
空港の〈スタバ〉。蒸し暑いなか、長い列のうしろについて、ねばり強く待つ。ハワイに到着した時も、ここから始まり、帰る時も、ここで終わるということになる。
コーヒーを手に入れ、待合室の椅子に座って飲む。ここも到着した日にくつろいでいた場所だ。なんだかデジャブのようだ。
ハワイで退屈したら(そんなこともないだろうけれど)、ここに来て、1日中ずっとここに座って行き交う人を見ているのもいいかもしれない。結構退屈しない。お腹が空いたら……近くのショッピング・センターまで行って気分転換。そして、また歩いて帰ってくる。そんな贅沢な日があるのが、究極の豪華なハワイ旅行なのかもしれない。
目の前には、6人ほどの日本人のおばさんの団体がいる。旅行会社のタグがついた旅行鞄が側にある。みんな元気で、横にはダンナがいない。そんな、ダンナ達がいない家族連れでは、おばあさんと娘と孫のような構成も多く目にする。とかく、ダンナは、ハワイには不要な存在のようだ(いろんな事情があるでしょうが)。
若い夫婦は、小さな子にサンドイッチを食べさせている。僕達にもそんな時代があった。思えばこの頃のハワイは、すべてキラキラに見えた。そして、あの夫婦も、きっとひとり旅に発展するのだ(と、決めつける)。