14時
アラモアナ・SCの海側のバス停に到着。僕には、「ああ、アラモアナだあ~」と抱きついてしまいたいほどの存在だ。ここも大きく変わってしまっているけれど、ちょっと見、変わっていないように見えるのがいい。それは、気のせいでもいいのだ。
ワイキキのインターナショナル・マーケットのように、名前は昔のままでも、まったく姿形が変わってしまっては興ざめだ。あれは大失敗だったのではないか、と昔の人には思えるのだけれど、それを娘にいうと、「あら、あれは便利でいいわよ」とのことらしい。そんなもんなのだろうか。
僕には、アラモアナ・SCは、ワイキキよりハワイらしいといってもいいくらいの存在だ。いわば、僕のハワイの聖地。だからといって、多くのショップのお世話になっているわけではない。せいぜい、〈ロングス〉や〈メーシーズ〉くらいなものだ。
ここの、全体の雰囲気が好きなのかもしれない。歩いているだけで、「ああ、ハワイにいるんだ」と思えてくる。そして、ここを歩いている人を見るのも楽しい。これだけの人の流れを、ワイキキで見ることはできない。もういっちょいってしまうと、ハワイの音楽が流れているのがうれしい。これって、普通の道では聞けないものね。そういえば、どうしても滞在中にハワイの音楽を聴いていたくって、小さなラジオを買ったことがある。それを聞きながら、ハワイを歩いていたことが懐かしい。
最近、ここにいる時間がどんどん短くなっている。離れていっているのだ。離れていっているけど、離れきれない。そんな仲である。ワイキキは、完璧に離れても問題ないけれど、ここはそうはいかない。