ディリンガム通りにある〈サンジェルマン〉、いつもバスのなかから見えるお店だ。立派なお店の姿に、一度行ってみたいと思うのだけれど、どうしてもここでバスを降りる根性がなくて、一度も行ったことがない。
しかし、これを書いている今、ハワイのサンジェルマンについて調べていると、2018年の8月にオアフ島にある4店すべてが閉鎖されてしまったらしい。旅行をしていた年の8月だ。このとき、行っておけばまだ間に合ったことになる。残念、行っておけばよかった。
「来ておかないと、お店閉めちゃうよ」、が今日のハワイの掟のようだ。
そして、途中のミリラニの町が以前から気になっている。僕の大好きなハワイの音楽グループ、Keahiwaiのひとりの出身地だと知ってさらに気になった。
ワヒアワに近いから、同じような古い町のイメージを抱いていたのだけれど、バスが通る場所を見ると、どうやらそうでもなさそうだ。カポレイのように新しく作られた町のように見える。グーグル・マップで周りを調べても同じのように見える。もっとよく調べれば、違った場所があるのかもしれないけれど、ここで降りて探索しようという勇気が出てこない。とはいえ、いつか歩いているような気がしないでもない、不思議に気になる町なのだ。これは、「来ておかないと、お店閉めちゃうよ」にならないから、安心はしていられる。