ハワイ大好きおじさんの〈路地裏雑貨店〉

『ハワイ大好きおじさんのアロハ!最後のわがままひとり旅』(北嶋茂)その後

 当店、最初は、「ハワイ路地裏探検隊」と称して、ハワイものを中心に並べていたのですが、仕入れに困り果て、菓子類や戯れ言、ボヤキや小言なども並べるようになりました。新品、中古品、珍品、パチモン、バッタもん・・・いろいろ取りそろえてございます。

幻のカエナ・ポイント〈出発前4〉

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昔のマカハ・ビーチ


 行く場所は、「無理のない、ハワイらしい所だけにしよう」と決めながらも、毎回、迷ったあげくやめる、カエナ・ポイント詣でが今回も頭をもたげた。
 長年夢見てきたカエナ・ポイント。オアフ島の西のはずれ、なにがあるかわからないのだけれど、ビルがない、樹木がないのは確かだ。つまり、なんにもない、自然だけ。そんな所なのに、なぜか毎回行ってみたくなる。そして、毎回、そこまで行くルートや時間を調べて、諦めている。

 自動車で近くまで行くなら、なんら問題はない。僕の行き方、つまりバスを使っての旅となると、これがとてもやっかいな場所となる。
 行き方は、ノース方面から行く方法、マカハ方面から行く方法のふた通り。ただ、バス利用となると、マカハからのほうがよさそうだ。
 バス停から歩く距離を地図上で測ってみると、マカハのバス停からは、約15㎞ほど。わかりやすくいうと、ダイヤモンドヘッドからケーヒラグーン辺りまで、つまり、空港辺りまでの距離となる。こうした具体的な距離を思い浮かべると、どう考えても、それを決行する勇気は出てこない(途中の道路には、ホームレスさん問題もあるようだ)。

 実は、自宅から横浜まで16㎞ほどの距離を3時間半ほどかけて歩いたことがある(帰りは電車)。つまりこれと同じ距離を行きと帰りも歩くことになる。これは実感としてもう無理。もしやったとしたら、足はボロボロになって、その後の活動もボロボロということになる。
 念のためネットで調べてみると、ひとりだけマカハのバス停から歩いた人を見つけることができた。12時頃から歩き始め、また元のバス停に戻ったのは、19時頃となっていた。片道3時間以上……鉄人である。
 
 こんなことでいつも諦めるカエナ・ポイントなのだけれど、また今回もこのことを自分に理解させるまでに時間がかかった。これからもきっとこんなことを繰り返すのだろう。悩ましき、カエナ・ポイント。いつか、こんな距離であることを忘れて、歩いて行ってしまいそうで、コワイ。それも「忘れて」となると、そんな年齢の時ではないかと……、さらに心配。