サウス・キング通りを歩いていたら、「〈ワン・プラス・ワン〉を目指していた人」が、急に、「〈ダウン・トゥ・アース〉のプレート・ランチという人」に変身していた。
お昼をしっかり食べたせいか、中華系ではなく、もっとあっさりしたものもいいように思えてきたのだ。脂ぎった中華系より、新鮮野菜のあっさり系。
あれほど、日本にいる時に食べたかった〈ワン・プラス・ワン〉だったのに、そこを通過するなんて信じられないのだけれど、そうなってしまった。意志薄弱。よくこんなこと、あります。
18時50分
〈ダウン・トゥ・アース〉到着。この時間になると、もう辺りはだいぶ暗くなってきた。お店を出る頃には、真っ暗な世界だろう。
〈ダウン・トゥ・アース〉は、ここのところはまっているスーパーだ。そのコンセプトは、「地元産、新鮮さ、オーガニック&ナチュラル製品とベジタリアンライフスタイル」というもの。ここだけしかないものが多いし、食材が安全だということもある。オーガニック製品だから、大好きなパパイヤも、遺伝子組み換えではないものを売っている。ここが肝心。僕は、普段は雑食な人なのだけれど、一時だけオーガニックな人に変身することができる。
そんな偉大なスーパーだけれども弱点はある。ベジタリアンだということだ。当然のことながら、自由に選べるプレート・ランチにも肉はない。「えっ、肉ないんすかぁ?」という困ったスーパーでもある。長所は短所。
僕はベジタリアンの人ではないので、お肉も摂りたい。そこがつらい。でも、それ以上に得るものがここにある。